2017年2月のセミナーは腸腰筋の緊張を調整する手技をテーマに開催しました
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2017年2月12日に開催したセミナーでは、腸腰筋や股関節屈筋群・膝関節伸筋の緊張を検査し、これらを弛緩させることを目的にした手技をテーマに行いました。
この手技は、腸腰筋という腰部・骨盤の位置や運動に関わる筋肉を調整する手技なので、左右どちらかに偏った重心を中心に整えるために、とても有効な手技です。
そのため、腰痛やヘルニアを始め、どんな症状を持っている方にも必ずと言っていいほど用いることになります。
腸腰筋の緊張差を左右で比較する
この手技を実際に行うには、左右どちらの腸腰筋が緊張しているか?を検査する必要があります。
ただし、腸腰筋単独の検査をするわけではなく、腸腰筋の支配神経である大腿神経系の筋肉や、腸腰筋と協調して働く筋肉の働きを同時に検査し、腸腰筋の緊張差を推察します。
腸腰筋の緊張側は、股関節の屈曲機能が優位に働いており、重心をどちらかに偏らせた際にも強く緊張します。
そのため、腸腰筋の緊張差がわかると、その身体の重心として働いている側の下肢を判別することにもつながります。
腰椎と骨盤・股関節を支えるこの筋肉の緊張状態を把握することは、臨床的にも重要な意味を持つことがわかります。
腸腰筋の左右差を見極める方法
腸腰筋の左右差を判断するには、いくつかの方法があります。
単純にMMTで股関節屈曲の強さを見ても良いですが、麻痺などで著しい筋力低下がない場合はほとんど判別することができません。
また、股関節の屈曲拘縮を見るトーマステストなどを用いて判別することもできますが、こちらも明らかな可動域の差がない場合は、判断に迷ってしまいます。
そこでバランス療法では、他動的な関節運動から、腸腰筋の微細な緊張差をテストするようにします。
股関節を伸展方向に、膝関節を屈曲方向に、足関節を底屈方向に、3つの関節を同時に操作し、股関節屈筋群を伸長させるように動かします。
そうすることで、左右の関節運動に抵抗差が生まれ、腸腰筋の伸長差を手に感じることで微細な緊張差を見ることができます。
緊張した腸腰筋を伸長させることで筋肉の弛緩を狙う
左右どちらの腸腰筋が緊張しているかを判断することができれば、今度は緊張した腸腰筋を弛緩方向にアプローチし、左右の緊張差を揃える手技を行います。
安静時でも反対側に比べて緊張の強い腸腰筋を弛緩させるためには、腸腰筋を伸張させ、収縮している筋肉に反対方向への刺激を与えなければいけません。
手技も同じく、腸腰筋のみに弛緩刺激を与えることは不可能なので、大腿四頭筋など、腸腰筋と協調的に働く筋肉も同様に伸張するように操作します。
今回の手技の場合は、大腿前面・下腿前面にある筋肉を全体的に伸張させる方向に操作します。
受け手には、全身の力を抜いてリラックスしてもらい、術者は足関節内顆と踵骨腱(アキレス腱)の間を固定し、下肢全体を股関節伸展方向に牽引していきます。
この時股関節を伸展・膝関節を屈曲・足関節を底屈方向にそれぞれ操作していくことで、腸腰筋だけでなく、下肢前面の筋肉が全体的に伸張されることになります。
腸腰筋の緊張がとれ左右の緊張差がなくなっているか確認
しばらく腸腰筋とその他の協調筋を伸張させたあと、その手技によって左右の筋肉のバランスがどう変化したかを確認します。
最初に行った腸腰筋の緊張差を調べる検査を行い、左右の筋肉の伸張差を伸張に調べます。
左右の関節運動に抵抗がなくなり、同じように股関節が伸展するようであれば、手技の目的の通りに緊張していた腸腰筋が弛緩したということがわかります。
腸腰筋の弛緩を目的とした手技のまとめ
今回の手技も、見た目は単純そうに見えますが、人体の中で最大の関節である股関節の操作をスムーズに行うためには、手技を反復して行うことが重要です。
その分、強力な筋肉のバランスを変化させることになるので、全身に与える影響もとても大きい手技です。
うまく腸腰筋を弛緩させることができたら、左右の緊張を見るテストだけでなく、立位のアライメントを見てみましょう。
手技の前に左右どちらかに偏っていたとしても、しっかりと左右のバランスが整っていれば、重心が中心線上に入ってきます。
その他にも様々な変化が見られると思うので、しっかり身につけていきましょう。
