整骨院を自費に移行したい
保険請求が以前より厳しくなっているためか、整骨院を経営している柔道整復師が自費の施術メニューを取り入れるケースが多くなっています。
また、将来的に完全に自費に移行していきたと考えている方も増えている様ですが、自費での施術には、施術の理論や手技・手法に多くの選択肢があり、移行の前に頭を抱えてしまう方も多いのが現状です。
バランス療法は完全自費の施術で運営しており、解剖学や運動学に基づいた理論と手技を実践し続けています。
保険請求が以前より厳しくなっているためか、整骨院を経営している柔道整復師が自費の施術メニューを取り入れるケースが多くなっています。
また、将来的に完全に自費に移行していきたと考えている方も増えている様ですが、自費での施術には、施術の理論や手技・手法に多くの選択肢があり、移行の前に頭を抱えてしまう方も多いのが現状です。
バランス療法は完全自費の施術で運営しており、解剖学や運動学に基づいた理論と手技を実践し続けています。
“自費へ移行”と文字にするのは簡単です。しかし、実際に行動に移すとなると並大抵の決断で出来るものではありません。相当の覚悟がいるはずです。
今整骨院をやっているあなたが、今後自費へ移行しようと考えているなら、私はほんの少しだけお手伝いできると思います。言葉を変えると、私はほんの少しだけしかお手伝い出来ません。
なぜほんの少しだけなのか?
一番重要な部分は、あなたが患者さんにきっちり伝えなければいけないからです。必ず自分でやらなきゃ意味がありません。私がその患者さんに重要な部分を説明すると、たぶんその患者さんは私の事を信用してしまい、あなたから患者さんを奪ってしまう事になるでしょう。だから、ほんの少しだけしかお手伝い出来ません。
ほんの少しって何を少し?
肝心要の部分です。
肝心要の部分は、あなたが努力する以外絶対に無理ということです。肝心要の部分以外は全てセミナーで全力でサポートします。どんなにお金を使いネット集客しようが、どんなにチラシを配ろうが、どんなにサービス期間を設けようが、あなたの中に「理に適った考え」が無ければおそらく失敗に終わると思います。しかし、「理に適った考え」で患者さんをサポートできれば、あなたの希望は叶うと思います。
では肝心要の部分「理に適った考え」を私なりの言葉で説明したいと思います。
自費へ移行をオススメする以上、私もあなたに正直にお伝えしようと思います。
自費の施術はとても正直です。一切誤魔化しが効かないので。
柔整師や鍼灸師の方と会って話をすると、私が手技療法のみ自費で施術をやっている事に対して、凄いねって言ってくれる事があります。でも、私がどんな事をするのか何も言っていないのにです。ちょっと不思議です。その先にお金の話になります。これまたちょっと不思議です。お互いの施術に関する理論や健康観について話がしたいのになぁと思うのですが、なかなか深い話になりません。「凄いね」は社交辞令で言ってくれてるのかもしれません。
人が健康でいるためには、解剖生理学に沿ったものでないといけないと思っています。この世のあらゆる治療や手技、施術、健康に関することは全て解剖生理学的に理に適っていなければならないと思います。
患者さんが「気持ち良かった」からとか「楽になった」は感覚や感想でしかありません。患者さんの感覚などではなく、有資格者として解剖生理学で説明できてこそ良い仕事が出来るのではと思います。
そしてバランス療法の考えは、解剖生理学を用いた検査と手技になっていると私は思っています。
私の施術を受けている医師や歯科医師の先生にバランス療法の理論を解剖生理学を交えながら施術をすると、とっても興味深そうに話を聞いてくれますし、勉強になると言ってくれます。歯科医師向けセミナーなど講演させてもらっても、大変納得してもらえます。正直かなり嬉しい瞬間です。
他にも興味深そうに話を聞いてくれる人達がいます。
そして沢山います。医療従事者よりこっちの方が多いかもしれませんね。
それは、大学病院、診療所、整骨院、鍼灸院など色々な治療や施術を受けて来た患者さんです。
この様な患者さんは、私より病気や薬や術式のことをよく知っています。ご自身の病気のことだけですけどね。
「何番と何番のヘルニアと言われて、こんな事してあんな事して....手術日も決まって、そしたら〇〇さんが紹介してくれた。」
大学病院の診断名など参考にしますが、基本的に施術には関係ありません。MRIのCDを持ってきて頂くこともあり、もちろん確認しますが正直よく分からない事の方が多いです。
私が知りたいのは局所の状態ではありません。知りたい情報は、患者さんの手足の動きなどです。
手足の動きは四肢の検査で確認します。左右の大腿四頭筋の伸張差、大胸筋の伸張差、広背筋の伸張差など挙げればキリがありませんが、主動作筋、拮抗筋、支配神経など色んな情報を知る事ができます。
患者さんには、検査から見える筋肉の状況が何を意味するのかを分かりやすく説明します。筋肉名や神経名は使いません。その変わりに例え話に置き換え、患者さんが理解してもらえる様に説明します。
すると、勘のいい患者さんは大抵驚きます。自分の手足の動きの悪さや左右差に。それから施術してもう一度検査し説明すると、今度は笑顔になる人が多いです。さっきと全然手足の動きが違うからです。
初回の施術の時、今の私の技術レベルで四肢の動きの差が改善した場合(症状の改善ではありません)、病院でサジを投げられた患者さんほど「今まで、このような説明は一回も受けたことがない」「改善する希望の光が見えた」と言ってくれます。まだ症状が完全に良くなっていなくてもです。それほど、患者さんは悩み苦しんでいたんです。特に病院からサジを投げられた患者さんは、これからの生活に不安を感じ精神的に凹んでます。そして改善する可能性を感じると人は不安な表情から笑顔に変わっていきます。とても正直です。
この手足の左右の動きに差がない事がどれほど重要かを納得するまで説明します。筋肉に良い状態を学習させるのは私の仕事。身体の使い方を覚え、手足の動きの左右差が出ない様にするのは患者さんの仕事(生活指導)という説明をします。
苦しんだ人ほど、よく聞いてくれて、よく守ってくれます。するとより改善の歯車が動き出します。
この様に、患者さんの病名ではなく、患者さんの身体を機能させている筋肉を確認し、左右対称性に機能出来る様に改善でき、さらに再確認出来るのも解剖生理学に沿って検査や手技のお陰です。そして患者さんが納得してくれるのも、生活指導出来るのも、解剖生理学に沿っている話や指導が出来るのです。
ここで正直に書きます。今の私の技術レベルでと書きました。私は、技術的にも精神的にも人間としてもまだまだ未熟です。まだ20年しかバランス療法をやっていません。今も勉強中、これからも一生勉強しなければなりません。私の所に来た全ての患者さんが、バッチリ改善するのが理想です。しかし毎回ホームランが打てない様に、時間が掛かったり私の技術レベルの未熟さで、患者さんの期待通りにならない事もあります。患者さん全ての期待に応えられる様に日々修行です。そしてこれまで解決できなかった患者さんの問題点も、解剖生理学の中に答えがあるのです。それを見つける事も私の勉強です。
解剖生理学はとても正直です。そして非情です。
あなたは今整骨院を経営しています。その収入源を断つ判断をし、自費だけで経営しようと心に決めたその瞬間から、あなたの心の中でこれらの不安が溢れ出すと思います。
1,どの手技療法がいいのかな...
2,自費にすると急に患者さん来なくなるのかな...
3,どうやって患者さん集めるのかな...
4,いつになれば経営が軌道に乗るのかな..
5,認知してもらうために、どれぐらいお金かけなきゃいけないのかな...
6,高いお金払ってもらったのに、改善しなかったらどうしようかな...
7,一種類の手技だけじゃ不安だから何種類か手技を混ぜようかな...
この他にもいろんな不安があると思います。
今挙げた不安は一部だと思います。他にもあなたの心の中に不安があるかもしれません。
しかし、冷たい言い方で申し訳ないのですが、患者さんの立場で考えるとあなたの不安は正直どうでもいい話です。
あなたの不安が解消したら、患者さんの苦痛は改善されますか?患者さんは苦痛を改善してほしいのです。
仮に、自費に移行した初日から毎日20人来てくれたら、あなたの不安は解消されますか?お金に関しては少し不安は解消されるかもしれません。
私なら逆に不安です。本当に患者さんに満足してもらえてるのか?せっかく来てくれても、改善出来なくて信用を失くすのでは?などです。
でも絶対に自信が持てる技術や理論があれば何も心配はいらないはずです。
あなたの不安解消と症状の改善は同じ天秤の上に乗らないのが分かってもらえますよね?
あなたの不安はほぼお金、患者さんの不安は苦痛。あなたの不安を解決する前に、まず患者さんの不安を解決する方法を学ぶ方が先だと思いませんか?
その方が後々安心ですし楽ですよ。
では、例えで挙げた不安の項目について一緒に考えましょう。
私はこの世の全ての手技療法を見た訳でも勉強した訳でもないので、当然ですが、他の手技療法に対して何も言えません。世界中いろんな手技があるはずです。私の知らない素晴らしい手技があっても決して不思議でもありません。
ただ、一つだけあなたが選択し学ぶ上で絶対に考えて欲しい事があります。
あなたが知った出会った体験した手技が、解剖生理学的に理に適っているか否かです。
あなたが理に適っている手技だと判断すれば、あなたの手技への理論の不安は一掃されることでしょう。そしてあなたは自信と安心を持って手技に集中出来ます。あなたの目は輝き、顔は自信が満ち溢れ、患者さんはそんなあなたを信用するでしょう。
あなたも患者さんも信頼関係が深まり、お互い正直なコミニュケーションが取れます。
患者さんの不安を解消し信頼関係を築くには、解剖生理学的に理に適っている手技療法を選んでください。
この不安は整骨院を経営しているあなただけです。
例えば、私の様に鍼灸師のみの資格なら、鍼灸院で開業してもほぼ自費です。
でも手技に自信を持ち、しっかりとした説明力があれば大丈夫です。
困っている人の耳に届き、患者さんとして来てもらえます。あなたが思う以上に皆さん色んな不調を抱え悩み、自分の症状にあった治療や施術がないか探しています。
もしあなたが、突然
「◯月◯日から健康保険は効きません。施術費5,000円です。」
とだけ言えば、整骨院に来られていた患者さんは誰も来ないと思います。
人は、お金を払う理由が分からない場合は絶対にお金は払いません。
あなたは、整骨院の患者さんには必ず説明する義務があります。保険施術を止めた理由。あなたが選択した手技療法が患者さんにとってどれほど必要で価値があるかを。
あなたの説明に納得した患者さんは、その理由や価値にお金を払ってくれます。しかし、患者さんの疑問や質問に対して適当に答えたり、やや強引なやり方をしていると、結果どうなるかはお分かりだと思います。患者さんはとても正直です。
まず私は、この集患という言葉が昔から嫌いです。物販業界などが集客という言葉を使うのは良いと思うのですが、医療関係等が集患と使う事に違和感を覚えます。
私も同様ですが、ある程度患者さんが来てくれないと経営は成り立ちません。でも患者さんを集めるのはおかしいと思います。
ここは正直にアピールするべきです。
本当に困っている人へ、あなたができる事を、あなたの健康に対する思いを、あなたの言葉や文字できっちりと心を込めて表現する。
しつこい様ですが、ここでも解剖生理学が活きてきます。理に適っていることは自信に繋がるので、言葉や文字の重み、発信力、説得力、影響力が全く違ってきます。
その言葉や文字は必ず困っている人の所に届きます。
その正直さや真っ直ぐな気持ちが患者さんの心を動かします。なるほどと思ってもらえる分かりやすい説明。患者さんの立場で考え、何をどうしてあげれるかを言葉や文字で必死に伝える努力をする。それしかありません。
あなたがとんでも無いほど資金があれば、テレビコマーシャルや芸能人を使えば患者さんは増えるでしょう。
ただその場合、本当の意味であなたとあなたの施術が評価されたとは限りません。テレビや芸能人がただ紹介しただけです。一時的には患者さんの問い合わせや来院数は増えるでしょう。しかし、最初に書きました、
「一番重要な部分は、あなたが患者さんにきっちり伝えなければならない」
この努力を怠った場合、どのメディアを利用して増やしても、一番重要なあなたの健康への思いが患者さん伝わらないので患者さんは離れていきます。
小手先の説明では、患者さんが分かったか分からなかったの説明や表現にしかなりません。その場しのぎは出来てもすぐにボロが出ます。
では何をするか?
正直にまっすぐ向き合うことをお勧めします。それが患者さんでも、目の前のパソコンでも、紙の上でも、どんな場面でもです。この正直さを活かせば、どんなメディアでも関係なく反響はあるはずです。そのためには、絶対あなたを裏切らない「理に適った」解剖生理学の理論が必要になってきます。
理由はここまで読んでくれたあなたなら分かってもらえると思います。自費の施術では経営に近道などありません。
最初に書いたように、経営はあなたの技術力や説明力で良くも悪くも変わります。こんな風に書くと難しい印象を受けると思います。
理論・技術・健康観など全てにおいて正直に向き合えば、3年後には患者さんに信頼される院になっていると思います。これも努力ですね。
あなたの経営の安定感覚と私とでは違うと思いますが、私は1997年に開業し、整形外科でバイトをしながら収入を安定させ、2000年で完全に独立したので、約3年くらいかかりました。
他の手技療法はわかりませんが、バランス療法に関してはそれほど広いスペースは必要ありません。予約制なのである程度の広さで充分ですし、看板を見て飛び込んでくる事は少ないと思います。
自費での開業は、スタートからお金をかける必要はないと思っています。患者さんが増えてから広くしたり備品にお金をかければ良いと思います。あと仮に店舗を移転しても、あなたの理論に患者さんが信用しているので、びっくりする程遠く離れない限り患者さんは通ってくれます。
私はこれまで4回治療院を引っ越ししました。現在5箇所目です。飽き性という訳ではなく、患者さんが増えるに従い患者さんの利便性や院内の快適性が増す場所に引っ越しました。でも患者さんには何の影響も出ませんでした。
開業20年目ですが、過去に飛び込みで来た患者さんが2人います。しかしその日には施術せず、明日以降で予約してくださいとお願いしました。結局2人とも連絡はありませんでした。完全予約制を貫いています。自分の身を守るためでもあります。もちろん紹介者がはっきりしている場合は違ったかもしれませんが、紹介者も予約制と知ってるので飛び込みは有り得ません。
どんな大企業だろうが、個人商店だろうが、皆さんこの事に悩みます。
そして資金があればあるほど有利だと思います。
いまのあなたの悩みである、どうやって自分の治療院を知ってもらうか?ですが、
その前に、今のあなたの状況を第三者の目である“私”は、あなたをどう見ていると思いますか?
正直、あなたが羨ましいです。
なぜか?
まず、
あなたの事を柔整師として認識している人が何人もいる。
そしてあなたが健康に関する話をすれば耳を傾けてくれる人がいる。
この2つはかなり重要です。あなたがこれまで頑張ってきた整骨院がとても重要になってきます。
これを読んでくれているあなたがどこで開業しているか分かりませんが、仮に東京23区内とします。もしあなたが大阪に引っ越したら、あなたを直接知っている人以外、何人の人があなたが柔整師って知ってくれてますか?ほぼゼロですよね?そんな場所で、自費の治療院を開業しても大変です。
もし私が整骨院の院長なら、来院時の患者さんに、もしくは最近来なくなった患者さんに説明会などを開くと思います。
今後私は何をするか?何のためにするか?患者さんにとってどんなメリットがあるのか?頑張って説明します。いや命懸けで説明します。
お金をかけた紙媒体のDMやパンフもいいと思います。折り込みチラシよりターゲットが絞れて良いと思いますし、まずあなたの事を認知している事は最大のメリットです。
逆にその努力が出来ないなら、開業しても患者さんの心を掴むことは難しいと思います。
あまりお金をかからず、あなたの言葉を聞いてくれる人がいる環境は本当に羨ましいです。
遠く離れたら、あなたが何者で何屋さんかなんて誰も分からないんです。自信を持って説明出来る情報を持ち、説明出来る人がいることは本当にラッキーなんです。
やるやらないはあなた次第です。
やるならあなたの中のプライドを捨てなければいけない部分もあるでしょう。そしてエネルギーが必要ですし、正直大変な作業です。でもこの時を逃すと、もう二度とあなたと整骨院の患者さんとの接点はないかもしれませんよ。
もちろん整骨院の患者さん全ての人があなたの話に納得するとは思えません。でも仮に300人の患者さんに説明出来て、1割の患者さんが自費の施術を納得してくれたら凄いスタートですよ。
健康に対する考えやお金の価値観も人それぞれです。
しかし、説明をすることは無料ですし、患者さんが不快に思うことは決してありません。逆に、説明の仕方によっては、良い話が聞けたと感謝されるかもしれません。自費開業まで整骨院に来なくなる人もいるかもしれません。これって凄いことですけどね。
やっぱりここでも、しっかりとした説明のために「理に適った」解剖生理学の理論が必要になってきます。
施術自体は重要ですが、その施術を説明することはもっと重要だと思います。
技術面の不安に入ります。
金額と技術力の事は誰でも不安に感じます。
自費=高い施術費です。当然ですがあなたは、患者さんが満足しなかったらどうしようと思うはずです。
ではいつその不安は解消するのか?
安心してください。この不安は開業当初だけではなく、ずっとずぅーと続きます。
私は開業から今までも、そしてこれからもずっとこの苦痛との戦いです。
苦痛を抱えた患者さんが、苦痛から解放された時、私も解放されます。
20年毎日苦痛なので慣れました。
ただ苦痛から解放してあげれなかった患者さんはいつまでも忘れられません。そして、いろいろな検証をし次に活かさなければと思っています。
私が20年前開業した時、最初に患者さんとして来てくれた人の事を今でも覚えています。お姉さん(私の知人)の紹介でした。汗を流しながら施術し、必死に健康であるための条件を話ました。この日この患者さんの症状はあまり改善しませんでした。しかし、何が問題で問題点が改善されれば症状も改善すると伝えてあったので、次回の予約をして頂きました。
次の日電話があり、一緒にお母さんを連れて行きたいと連絡がありました。その患者さんは3回目で改善し、お母さんも数回通ってもらい随分楽になってくれました。
患者さん人それぞれですが、症状が残ってても、説明を聞いて納得し、その言葉を信じて通ってくれる患者さんはいます。もちろん、1回で改善できず来なくなる患者さんもいます。
それはコントロール出来ないと私は思っています。コントロール出来ないことは考えない。出来ることは、患者さんの不調の原因を検査で説明し、検査を元に施術し、あとは良い状態を身体に学習させる。それしか出来ないんです。あとは患者さん次第です。
では何年目から技術力がつき自信がつくか?
私は、師匠のセミナーに参加して丸1年で開業しました。参加回数で言えば、たった12回です。今思えば凄いなあと思いますが、当時は師匠の理論を自分の言葉に置き換え、健康になるためには何が重要かの説明だけは完璧に出来るように努力しました。
なぜだと思いますか?
理由は簡単です。技術が1年そこらで上達するはずないって気付いていたからです。
1年目は1年目の技術しか身につかない。
5年目は5年目の技術しか身につかない。
20年経てば嫌でもキャリア20年です。でもその間技術の勉強をサボれば20年経っても技術はつかないでしょう。
技術は努力し続けるしかないのです。終わりなき技術の旅です。
しかし、理論は違います。1年目のキャリアでも20年目のキャリアでも平等です。
人間の解剖生理学は絶対不変です。変わりません。
あすから突然、新しい筋肉が出来たり、未知の骨が発見されたら話は別ですが、少なくとも私が生きている間は間違いなく解剖生理学は不変です。
ということは、1年目のキャリアも20年目のキャリアも、患者さんに説明する事は全く同じ事が出来るはずです。
私の同業者でキャリアの長い知人がいます。非常に技術力もあり、非常に信頼できる治療師です。しかし、その彼の欠点は説明力の無さです。これは非常に勿体無いです。あの技術力ならもっと多くの患者さんを救えるはずなのに。仮にネットで認知されても結果は同じです。技術がどんなに素晴らしくても、患者さんに説明できなければ、なかなか信頼関係が築けず、紹介数にも影響されます。
私がなぜ冒頭から説明という言葉を連呼しているか分かりますか?
技術を活かすも殺すも、患者さんの納得が必要だからです。そしてあなたの努力でしか解決できないのです。
1年目でも患者さんが説明に納得すれば、理に適った技術は1年目でも大丈夫です。
20年目でも患者さんが納得しないと技術力があっても無理です。
確かに絶対に技術は重要です。しかし病院で手術とか言われている患者さんが1回2回の施術で改善すると思う方がおかしいです。何度か施術を受けてもらうためには説明も重要になります。
仮に1回で楽になっても、その患者さんの日常生活の身体の使い方に問題があれば元の木阿弥です。
なぜこんなに不調になったか?何が変化すれば改善するのか?何を気をつければよいか?など患者さんの改善のための情報を伝えてはじめて施術として完結すると思います。
この話は、たぶんここでいくら説明してもあなたを納得させることは無理だと思います。
もし理に適った手技をご存知なら、もうその手技だけで充分患者さんは喜んでいるはずです。
手技療法は色々ありますが、患者さんが納得する手技療法をされている先生は、たぶん一つの手技のみで行っているはずです。
バランス療法は、肩こり用の、腰痛用の、膝痛用の、不定愁訴用のなど症状に合わした手技はありません。
上記にもありますが、病名も参考程度、そして症状の場所さえも、手技の選択に全く関係ありません。
腰痛できた患者さんを、全く腰部を触らずお帰りになってもらうことはよくあります。
開口障害でほとんど口が開かない女子中学生に対して、腰部を触る手技で完璧に開口した経験もあります。
手技の勉強をして頂くとだんだん分かってもらえると思いますが、答えは1つなので、理に適った手技はそんなに種類はないと思っています。
理に適った検査をすれば、手技の答えは見えてきます。
人の身体は正直です。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
もし整骨院から自費へと移行を考えているあなたに私の思いが伝わればと思い書きました。
ネットではいろんな情報があふれています。
私の情報もその中の1つでしかありません。
自費で開業する上で様々な判断が必要になります。どんな判断も常に患者さんの事を第一に考えてください。
そして、常に正直でいてください。
解剖生理学に対しても、検査に対しても、手技に対しても、説明に対しても、患者さんに対しても、あなた自身に対しても、全て正直であってください。
そうすれば、必ずあなたは周りから信頼される治療師として認められると思います。
まず、あなたが信頼できる手技を見つけることが出来ることを祈っています。
もしあなたとご縁があれば、私と一緒にバランス療法の勉強をしましょう。
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